カマンベールチーズ

カマンベールチーズとは?

表皮が白カビに覆われ、中がやわらかい小型のチーズです。 内部はクリーム色で、熟成が進んだものはトロリとしています。大変やわらかいので、本来は丸い木箱に詰めて型崩れを防ぎます。 カマンベールは、トロリとした濃厚な味わいです。上品でクリーミーな味なので、誰にでも食べやすく人気が高いチーズです。
古来の熟成させるタイプのものは時が経つにつれ白カビのたんぱく分解によって風味が強まり、生地もトロリとなめらかになっていきます。 一方、「ロングライフタイプ」のものは、白カビによる熟成が適度な状態で包装し容器に密閉、高い温度で加熱殺菌。これにより、乳酸菌やカビなどの働きを止め、組織や風味の変化を抑えてあるので日にちが経っても熟成度が変わらず品質が安定しています。
もともとはフランスのブリー(チーズ)の流れを汲むチーズで、フランス北部ノルマンディ地方のオージュ渓谷南のカマンベール村で、製法が確立されたことに始まります。ブリー地方出身の農婦マリー・アレルが1791年に最初に作ったと言われ、カマンベール村近郊ヴィムーチェという町に彼女の石像が建っています。
1850年のパリとオージュ地方を結ぶ鉄道の開通で、広く流通されるきっかけとなり、アレル家の人が、ナポレオン3世の元へ届けて一躍有名になりました。さらに、リデルという技師が、1880年に輸送に便利な木製の箱を考案したことにより、フランス全土、果ては世界中に広めることに貢献しました。現在では世界各国で作られています。

作り方

伝統的な作り方は、温めたミルクに乳酸菌を加えた後にレンネット(凝乳酵素)を加えて、カゼイン(主な乳たんぱく質)が凝固したもの(凝乳)から(ホエイ乳清)を除去したものをカードといいます。
カマンベールは、このカードを専用のおたま(ルーシュ)ですくい型に入れ、水きりし、型から出し、塩漬けにします。乳酸菌は、ミルクに地場の乳酸菌が含まれるので伝統的な作り方の場合は添加しませんが、安定的な製造(工場など)には乳酸菌も添加します。白カビは、スプレーで吹きかける方法と、ミルクの段階で入れる方法があります。 その後、温度・湿度が調整された熟成庫で、白カビを表面に繁殖させ熟成させます。

レシピ